第4話 速かった。だから、もっと先に行きたくなった

第4話 速かった。だから、もっと先に行きたくなった

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キッズカートアカデミーでは、想像していた以上に順調だった。
走るたびにタイムは縮み、結果もついてきた。
そして僕は、トップタイムでアカデミーを卒業した。

速い。

そう言ってもらえることは嬉しかった。
でも、それ以上に嬉しかったのは、自分の努力がちゃんとタイムで返ってきたことだった。
頑張れば、前に進める。
工夫すれば、速くなれる。
それが分かった。
だからこそ、もっと先に行きたくなった。
でも、その先には別の壁があった。
レースの世界は、楽しいだけでは続けられない。
本気で進もうとすればするほど、お金がかかる。
しかも僕は母子家庭だ。
「やりたい」だけで進める世界じゃないことを、この時から少しずつ知り始めていた。
それでも、ここで止まりたくなかった。 だって僕は、ただ憧れているだけじゃなかったから。
ちゃんと走って、ちゃんと結果を出して、もっと上を目指したいと思っていたから。

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